韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が非常戒厳を宣言し、戒厳司令部が一切の政治活動などを禁じるとしましたが、その後、宣言は解除されました。
野党は内乱行為だと強く非難し、弾劾の手続きを行うとしています。
FNNソウル支局・一之瀬登記者が韓国の国会前から中継でお伝えします。
国会の敷地の外で声を上げていた市民たちは国会の前まで移動し、一夜明けた今も尹大統領を強く批判する声を上げ続けています。
4日朝の韓国紙では「理性を失った非常戒厳 私たちは反対する」と1面に社説を掲載する異例の形で尹大統領を批判しています。
最大野党「共に民主党」は、即刻退陣しなければ弾劾手続きに入る考えを示しています。
早ければ4日にも弾劾案を発議し、5日、国会の本会議に報告したいとしています。
弾劾が成立するには与党から造反議員が少なくとも8人以上必要ですが、与党の代表は尹大統領に対し「惨憺(さんたん)たる状況について直接説明しなければならない」と厳しい姿勢を示していることから、与党議員の動向にも注目が集まっています。
また韓国の通信社「聯合ニュース」は、野党「共に民主党」の話として、武装した兵士が国会に侵入した際、与野党の代表や議長を逮捕しようとする動きが監視カメラで確認されたと伝えています。
この後、正午に国会前に野党の代表らが集まり、尹大統領の退陣を求める大会を開く予定で、政治的混乱が続くとみられます。
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