フィリピンの火山地震研究所によりますと、現地時間の9日午後3時すぎ、中部ネグロス島にある標高2400メートルあまりのカンラオン山が噴火しました。

噴火直後の映像では頂上付近から黒い噴煙が勢いよく立ちのぼる様子が確認できます。

噴煙はおよそ3000メートルの高さに達し、山の斜面の一部で火砕流が観測されたということで、火山地震研究所は警戒レベルを5段階のうち上から3番目の「レベル3」に引き上げました。

火口から半径6キロ以内の区域は立ち入り禁止とされ、フィリピンの災害対策当局は火山灰による被害のおそれもあるとして、周辺に住むおよそ8万7000人の住民に避難を呼びかけています。

また、火山の周辺地域では夜間の外出が禁止されたほか、10日は学校が休校となるなど影響が広がっています。

フィリピン当局はカンラオン山で再び噴火が起きる可能性もあるとして、警戒を呼びかけています。

カンラオン山とは

世界の火山について調査をしているアメリカのスミソニアン自然史博物館のホームページによりますと、カンラオン山はフィリピンのネグロス島の最高峰で複数の火口があります。

火山活動が活発で、1980年代後半は毎年噴火を繰り返していました。

2000年以降もたびたび噴火し、ことしは6月にも噴火が確認されたほか、先月下旬から今月はじめごろにかけて噴火が続いていました。

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