ウォール街

【NQNニューヨーク=三輪恭久】13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比130ドル17セント高の4万4044ドル29セントで推移している。半導体などハイテク株の一角に買いが入り、投資家心理を支えている。半面、米長期金利の高止まりは株式相場の上値を抑えている。買い一巡後にダウ平均は下げる場面がある。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体のブロードコムが大幅高。一時は前日比23%あまり上昇した。12日夕に2024年8〜10月期決算と同時に発表した24年11月〜25年1月期の収益見通しが市場予想を上回ったうえ、四半期配当の引き上げを決めた。人工知能(AI)関連の半導体需要が大きく伸びており、他の半導体株に買いが波及。ダウ平均の構成銘柄ではエヌビディアが上昇している。

ダウ平均は4日に最高値を更新した後、前日までの6営業日で1000ドルあまり下落した。主力株の一部には短期的な過熱感が薄れたとみた買いが入っている。半面、米国でのインフレ沈静化の動きが緩やかになるなか、2025年以降の米金融政策見通しを巡る不透明感がある。米債券市場では長期金利が高止まりしており、株式相場の重荷となっている面がある。

個別ではこのところ下げが目立っていたトラベラーズが上昇。アナリストが投資判断を引き上げたセールスフォースが高い。アメリカン・エキスプレスやホーム・デポも高い。一方、ナイキやシェブロン、コカ・コーラが下落。アムジェンやベライゾン・コミュニケーションズも安い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。マイクロン・テクノロジーやマーベル・テクノロジーといった半導体株の上昇が目立つ。

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