ウクライナ国境に近いロシア西部クルスク州スジャで、欧州向けの天然ガスを送り出すパイプライン関連施設=2009年(タス=共同)
【モスクワ共同】ロシア産ガスをウクライナ経由のパイプラインで欧州に運ぶロシアとウクライナの国営ガス会社間の通過契約が今月末に期限を迎える。ロシアは契約延長の意向を示すが、ウクライナは拒否。ウクライナはロシアの資源売却収入の一部を断つ一方で、年間12億5千万ドル(約1920億円)とされる通過料収入を失うことになる。 2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受け欧州連合(EU)は対ロ制裁を科したが、EU加盟国のオーストリアとスロバキア、ハンガリー、チェコはウクライナ経由でロシア産ガスの購入を続けてきた。 ウクライナは欧州諸国のエネルギー事情を考慮し、侵攻後もロシア産ガスの通過を認めた。しかしゼレンスキー大統領ら政権幹部は24年末の期限で契約延長しないと繰り返し発言。ポドリャク大統領府長官顧問は今年8月、中央アジアやアゼルバイジャン産のガス通過は認めると述べた。 ロシアのプーチン大統領は今年9月、ウクライナ経由の供給継続の意向を示したが「契約延長をウクライナに強制できない」とも表明した。記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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