【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12月15日の動き)

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“ロシア軍 ウクライナ東部の要衝に向け前進か” 英国防省

イギリス国防省は、ロシア軍がウクライナ東部の要衝ポクロウシクに迫る勢いで前進しているという分析を示しました。

ウクライナ東部ドネツク州の要衝、ポクロウシクをめぐっては、侵攻を続けるロシア軍とそれを食い止めようとするウクライナ軍との間で激しい攻防が続いています。

イギリス国防省は15日、SNSで「ロシア軍はポクロウシクの南側の郊外からおよそ3キロの地点にいる。さらに前進を続けるだろう」として、ロシア軍はポクロウシクに迫る勢いで前進しているという分析を示しました。

これに先立ち、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は12月11日、ポクロウシク方面の状況について「兵力で上回る敵との戦闘が行われている」として、非常に厳しいとの認識を示していました。

ポクロウシクは、ウクライナ有数の工業都市ドニプロと主要道路で結ばれていて、ウクライナ軍が前線に兵員や物資を供給するための拠点として利用しています。

ロシアとしては、交渉を通じた早期の戦争終結に意欲を示すアメリカのトランプ次期大統領が就任する前に、戦場でなるべく優位に立とうと攻勢を強めているものとみられます。

ウクライナ政府高官 “戦争で最大の利益を得ているのは中国”

ウクライナ政府で安全保障を担当する高官が、12月上旬、匿名を条件に、NHKの取材に応じました。

この高官は、アメリカやヨーロッパ諸国がウクライナ支援で多大な負担を続ける中、中国は、ロシアからエネルギーを安く購入するなど経済的な恩恵を受け、ウクライナ情勢にもほとんど関わっていないことを念頭に「この戦争で最大の利益を得ているのは中国だ」という見方を示しました。

その一方で中国は、ロシアが核兵器を使用すると威嚇を繰り返していることについて「強く厳しい姿勢をとっている」として評価しているとしています。

また、ロシアと北朝鮮の動向に関して、この高官は、ことしロシア軍が使用した砲弾の半数以上にあたる300万発が北朝鮮製だとした上で「質は悪いが量は膨大だ」と述べ、両国の軍事的な連携が一層深まっているとして警戒感を示しました。

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