ロシア ウクライナに軍事侵攻(12月31日の動き)

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ゼレンスキー大統領 米トランプ次期大統領の平和実現に期待

ウクライナのゼレンスキー大統領は31日、新年を前に国民向けのテレビ演説を行い、「われわれはともに、この年を生き抜いた」と述べ、2024年の1年間、ウクライナ国民は結束し、侵攻を続けるロシアに屈することなく戦い続けたとたたえました。

そのうえで「わたしはアメリカの新しい大統領が平和を実現し、プーチンの侵略を終わらせる意志と能力を兼ね備えていることを疑っていない」と述べ、アメリカのトランプ次期大統領がロシアの侵攻を終わらせ、平和を実現することに期待していると強調しました。

さらに「ウクライナはEU=ヨーロッパ連合に加盟し、いつの日かNATO=北大西洋条約機構にも加盟して同盟を強化する」と述べ、EUとNATOへの加盟を実現したいとの考えを重ねて示しました。

プーチン大統領が演説「すべてうまくいく 前進あるのみ」

ウクライナ当局によりますと、ロシアは大みそかの31日も首都キーウや北東部スムイ州などにミサイルや無人機を使って攻撃し、このうちキーウ州では1人がけがをしました。

一方、ウクライナ国防省の情報総局は南部クリミアの沖合で特殊部隊がミサイルを搭載した無人艇でロシア軍のヘリコプター1機を撃墜し、もう1機に損傷を与えたと発表しました。

また、ロシア西部スモレンスク州の知事は州内の石油貯蔵施設がウクライナ軍の無人機による攻撃を受け、火災が発生したと明らかにしました。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は新年を前に恒例のテレビ演説を行い「すべてうまくいくと確信している。前進あるのみだ」と国民に呼びかけました。

また「ロシア全土の何百万という人々の思いと希望がわれわれの兵士や指揮官とともにある」と述べたうえで、兵士らを「真の英雄」と呼んでたたえました。

さらに、ロシアではことし5月に第2次世界大戦でナチス・ドイツに勝利して80年の節目を迎えることから、ことしを「祖国防衛者の年」とすると宣言しました。

改めて国民に結束を呼びかけた形ですが、ウクライナ侵攻の状況や停戦交渉の可能性への言及はありませんでした。

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