東京都内の銭湯で2月、男子生徒を盗撮した疑いで警視庁の任意聴取を受けた後に帰国した在日シンガポール大使館の元参事官の男性(55)について、警視庁は13日までに、外務省などを通じて同大使館側へ出頭を要請した。捜査関係者への取材でわかった。

  • 外交官、銭湯で男子生徒を盗撮 認めたが立ち去り 背景に不逮捕特権

 大使館は3日、朝日新聞の取材に、シンガポール外務省が男性を停職とし、調査する意向を示していた。一方で、男性は4月12日に参事官の任を終えてシンガポールに帰国したといい、警視庁の出頭要請に応じるかどうかは不透明だ。

 複数の捜査関係者によると、元参事官は2月27日夜、東京都港区の銭湯で18歳未満の男子生徒を盗撮した疑いがある。駆けつけた警察官に外交官と名乗って容疑を認めたが、警察署への同行を拒否して立ち去った。

 外交官には逮捕などの身柄拘束や裁判が原則免除される特権がある。シンガポール外務省は、事件が事実ならば特権の放棄も検討することを明らかにしている。(御船紗子)

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