4月はガソリン価格やトラック運送サービスなどの価格が上昇した=ロイター

【ワシントン=赤木俊介】米労働省が14日発表した4月の米卸売物価指数(PPI)は前月比の上昇率(季節調整済み)が0.5%となった。ダウ・ジョーンズ集計の市場予測(0.3%上昇)を上回った。

品目別でみると、サービスの価格が0.6%上昇した。4月は資産運用サービスの価格が3.9%上昇し、全体をけん引した。機械及び装置の卸売販売サービス、住宅用不動産サービス、トラック運送サービスなどの価格も上昇した。一方で、旅客航空サービスの価格は下がった。

製品の価格は前月から0.4%上昇した。4月はガソリン価格が5.4%上昇し、エネルギー価格が2.0%上昇した。軽油や鶏卵の価格も上昇した。一方で、生鮮・乾燥野菜の価格は18.7%下がった。住宅用天然ガスの価格も下がった。

前年同月比(季節調整前)では2.2%上昇した。伸び幅は下方修正された前月の改定値(1.8%上昇)から拡大した。上昇幅は3カ月連続で拡大した。変動の激しい食品・エネルギー・物流を除いた価格指数は前年同月比3.1%上昇した。

著名エコノミスト、モハメド・エラリアン氏は「今週発表される米インフレ指標の1つであるPPIは市場予想を上回った。(インフレ上昇がなお続くことを指すため)好ましくないが、過去データが下方修正されたことによって相殺された」と分析した。

卸売物価指数は生産者や小売業者、物流業者などの企業間で取引されるサービスの価格変動を映す。最終的には消費者向けの物価にも影響する。市場は労働省が15日発表する4月の消費者物価指数(CPI)が前月比で0.4%、前年同月比では3.4%上昇したと予想している。

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