兵庫県宍粟市内の上質な特産品と認定された農産物などを紹介する冊子「宍粟ブランド認証品ブック」がリニューアルされ、お米など新たに6品目が追加掲載された。認証品はこれで合計32品目になり、年々ラインアップが充実してきている。

道路標識。左下の地名の読み方は…=2024年5月19日、兵庫県姫路市内、雨宮徹撮影

 宍粟市は、県外の人たちなどにとって「しそう」という地名が読みづらいことで知られるが、市内外から「宍粟市にはグルメがない、お土産がない」との声もあがる。

 そこで、一定の基準を満たした商品を市の特産品として認証・登録していき、内外に広く知ってもらう取り組みとして、2016年度からブランド認証制度が始まった。最初は9品目からスタートし、冊子のリニューアルは3度目になる。

 冊子を作っている公益財団法人「しそう森林王国観光協会」によると、新たに認められた6品目は、「安積の煌(きら)めき」(お米)、「飯見の郷」(同)、「ちくさの舞」(同)、「みかたの舞」(同)、「イチゴ」、「藍染・草木染」。

リニューアルされた「宍粟ブランド認証品ブック」。手前は新たに仲間入りしたイチゴ=2024年5月17日、兵庫県宍粟市役所、雨宮徹撮影

 お米は、栄養豊富な雪解け水が流れる一宮町安積地区や、多くの棚田が残る波賀町飯見地区で生産されているもので、事業者からの申請が相次ぐなどして加わった。

 イチゴは、山崎町五十波の高台にある観光農園「イチゴベース」で栽培されているもので、藍染・草木染は、かつて市内に原料が自生していながら消滅したが、それを復活させたものになる。

 32品目の内訳は農水産物が13、農水産加工品が14、製品・工芸品が5になった。

 冊子には、各品目を紹介するページに新たにQRコードが付けられ、ネットを通じてすぐ購入できるよう工夫された。

 約1万部が作られ、5月中に市内の道の駅や各事業所などに置かれる予定だという。(雨宮徹)

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