近鉄グループホールディングスは、映画監督の河瀬直美さんが来春開幕する大阪・関西万博で手がけるパビリオンをモチーフにしたラッピング電車「Dialogue Train」の運行を始めた。「対話」をテーマとする同パビリオンに関連して、「吹き出しとスポットライト」をイメージした白と黄色のツートンカラーで仕上げられている。
車内には、ドアや天井の中づり部分に「最近、あなたは何色ですか?」など、16個の問いかけが掲示されている。電車に乗ること自体が「パビリオン体験の第一歩」になるよう工夫したという。
河瀬さんは、17日にあった報道陣への公開の場で「私は奈良で生まれ育って、大阪や京都に行くときに必ず乗る電車として近鉄電車があった。私たちの思いを乗せて走ってくれることに感無量です」とあいさつ。「電車に乗ってくれた人の心が、少しオープンになって、一歩未来に向かって歩き始められるような思いをわき立たせてもらえれば」と思いを語った。
6両編成の一般車両で、万博の会期末である来年10月まで、主に近鉄奈良駅と神戸三宮駅間を運行する予定だ。同社の広報・宣伝部の岩本和彦課長は「河瀬さんのラッピング電車は1編成のみですが、毎日運行する予定なので探してみてほしい」と話している。(佐藤道隆)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。