城西国際大安房キャンパス跡地(千葉県鴨川市太海)について、同市は日本航空高校を運営する学校法人「日本航空学園」(山梨県甲斐市)に無償で貸し付ける方針を明らかにした。
同法人は1932年創立の航空従事者養成の専門校。山梨県甲斐市や石川県輪島市などで高校、専門学校を運営しており、高校はスポーツ強豪校としても知られる。跡地は日本航空高校通信制のサテライトキャンパスとなる予定で、早ければ2025年4月にも開校する。通信制だが毎日通学するコースで、専任の教職員を配置し、生徒は市内に居住する。開校時は1年生のみの40人で、女子の野球、サッカー選手を志す生徒を中心に募集するという。
跡地は市が道路整備など約87億8800万円を投じて開発した太海多目的公益用地にある約14万6800平方メートル。市から学校法人「城西大学」に無償譲渡され、同法人は06年4月に城西国際大観光学部を開設したが、経営合理化などを理由に21年度いっぱいで安房キャンパスを閉鎖。観光学部は東金キャンパス(東金市)へ移転した。
鴨川市と城西大は跡地利用について教育機関などから提案を募集し審査してきたが、不調に終わっていた。24年9月、城西大と連携協定を結んでいる日本航空学園から使用したいとの要望があり、市など3者は今月6日に跡地使用に関する基本協定を締結した。土地は城西大から市に返還後、日本航空学園に貸し付けられることになっており、建物は大学から同学園に譲渡される。【岩崎信道】
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