■体操・第63回NHK杯 女子1日目(16日、群馬・高崎アリーナ)

パリ五輪の切符をかけた最後の戦い、体操・NHK杯が高崎アリーナで開幕した。女子は4月に行われた全日本個人総合と今大会2日間の合計得点上位4人と、チーム貢献度1人の合計5人がパリ五輪代表に内定する。

全日本個人総合1位でNHK杯に挑む宮田笙子(19、順天堂大)は大きなミスなく最終種目の床運動に挑んだが、最後の跳躍でミスが出た。それでも、H難度の大技「チュソビチナ」を成功させるなど、エースとしての意地を見せつけ首位をキープ。2位と1点以上の差をつけ、初の五輪代表へ視界は良好だ。

今大会の直前に左足のケガを負いながらも、初の五輪代表への思いは強く、新世代エースとして挑んだ宮田。試合後、この日の演技について「正直きょうの演技は“耐え”っていう感じで自分でも(もっといい演技が)出来たなっていう部分がどの種目にもあって」と振り返った。

「特に後半種目は少し怯えちゃったというか怖かったですし、でもその恐怖心に勝って最後まで出来たので良かったというか、前半種目でミスなく後半に追い詰めることなく最後まで持っていけたので。一つ一つを見ると良くなかったですけど、痛みのことを考えたら十分かなと思う」と評価した。

3大会連続の五輪出場を目指す杉原愛子(24、TRyAS)は、段違い平行棒での落下が響き、得点を伸ばすことが出来なかった。2日目の巻き返しに期待がかかる。

この日、大きく前進したのは平均台のアジア女王・岡村真(18、相好体操クラブ)。同組で大過失が目立つ中、全種目安定した演技を見せ、全体3位で代表選考最終日を迎える。

NHK杯の女子2日目は18日に行われる。

【女子1日目 結果】
1位 宮田笙子 162.863点
2位 岸里奈  161.361点
3位 岡村真  160.229点
4位 中村遥香 159.997点
5位 杉原愛子 158.461点

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。