プロバスケットボールのBリーグは26日、年間王者を決める「日本生命FINALS」(2戦先勝方式)の第2戦が横浜アリーナであり、広島(ワイルドカード1位)が72―63で琉球(西地区2位)を破って、1勝1敗とした。第3戦は28日、同アリーナで行われる。
広島は4点を追う第3クオーター(Q)、ゴール下へ切り込む攻撃を起点として逆転。第4Qは上沢、山崎らが3点シュートを決めて突き放した。
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広島が終盤に勝負強さ発揮 琉球に雪辱で1勝1敗
広島が持ち前の勝負強さを発揮したのは、1点リードで始まった最後の第4クオーター(Q)だった。
上沢俊喜の3点シュートなどで、徐々に点差を広げていく。残り約4分30秒では中村拓人が左外でフリーになっていた山崎稜にパスを出し、3点シュートが決まる。このQだけで7選手がネットを揺らし、一気に24点を加えた。
ワイルドカードから勝ち上がり、初めて挑む決勝。ただ、前日の第1戦は独特の雰囲気にのまれ、3年連続で決勝を戦う琉球に序盤から主導権を握られた。
第2戦に向け、多くの選手が課題に挙げたのが立ち上がりだ。そこで、カイル・ミリング監督は策を打った。先発メンバー2人を入れ替え、第1戦の終盤、攻撃の流れが良かった時のメンバーにこの日の立ち上がりを託した。
その一人が、河田チリジだ。「最初からアグレッシブにいくことが、チームの共通認識だった」と、リングから落ちそうな仲間のシュートを押し込むなどの活躍を披露。チームは第1Qで7点を先行し、前日の悪い流れを狙い通りに断ち切った。
試合開始の直後にシュートを決めた23歳の中村ら、広島は若手が多い。ミリング監督は「その一人ひとりが試合ごとに成長している。琉球にスイープ(ストレート勝ち)されるだろうと言われていた中で、驚かされている」。
白星を挙げた後、監督が会場で観客とともに叫ぶ言葉がある。
「勝ちじゃけぇ!」
あと一度言えれば、悲願の「下克上」が完成する。(上山浩也)
反則立て込み、琉球自滅
琉球は後半に反則が立て込み、徐々にリズムを崩した。第3クオーター、攻撃時に球を失ったターンオーバーは6。1に抑えた広島とは対照的で、自滅した形だ。ベテランの岸本は「ターンオーバーからの連続失点で、自分たちの攻撃が重くなってしまった」と反省した。
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