2日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(楽天)で、史上初となる新人から23年連続勝利を記録した東京ヤクルトスワローズの石川雅規(44)が3日、一夜明けての心境を語った。
神宮コブシ球場でキャッチボールなどで調整し、「やっぱり一つ勝つって本当にうれしいなと改めて思った。1本目がないと2本目がないので。そういう意味では遅いで すけれど、ひとつ踏み出せたのかなというのはありますね」と話した。球界最年長選手は、今季4度目の先発での初勝利を素直に喜んだ。
チームにとっても大きな勝利だった。
先月25日の中日ドラゴンズ戦(バンテリン)からの連敗は2分けを挟んで今季最長タイの5に伸びていた。交流戦に入ってからは3試合連続でリードしながら九回に追いつかれたり、逆転されたりと厳しい試合内容が続いていた。「なかなかチームとして勝つというのがきわどいゲームが続いていたので、チームとしても大きい勝利だったのかなと思います」
雨で5回コールドという試合だったが、9年ぶりの完封勝利という“おまけ”もついた。「投げ切るっていうのは5回ですけれど、うれしい」と言いつつ、プロ野球史上最年長の50歳まで現役を続けた山本昌(中日)の功績に触れた。「昌さんの45歳での完封は(九回までで)すごいなと改めて思いました」。「僕が一方的に追いかけている」と話す“レジェンド”からは、この日の練習中に携帯電話への着信があったという。
交流戦での勝利も歴代1位の自身の記録を29勝に伸ばした。2位は27勝の和田毅(福岡ソフトバンクホークス)。43歳でパ・リーグ最年長の和田も2日の広島東洋カープ戦に登板し、5回無失点で勝ち投手の権利を得ながら、救援が打たれて勝ち星には結びつかなかった。「毅のがんばりはすごく励みになるし、本当にパワーをもらえる。毅が勝ったら、僕も勝ちたいって思いますしね」
目標とする200勝にあと14勝。先輩、後輩投手に刺激を受けながら、一歩ずつ頂に近づいていく。(堀川貴弘)
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