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2年ぶりに選考会から秋の全日本大学駅伝(11月3日開催)の出場権を掴んだ東洋大学。

「本戦を見据えた走りを」「トップ通過」
それが今大会チームで掲げたテーマだった。

各校2名ずつ4組に分かれて10000mを走り、全8選手の合計タイムで争う選考会。
1組目でルーキー松井海斗(1年)、2組目で網本佳悟(3年)が組トップの走りを見せると、
続く3組目、残り3周で後続を突き放した石田洸介(4年)も組トップでフィニッシュ。
チームは全体2位で17大会連続32回目の伊勢路出場を決めた。

しかしこの選考会でトップ通過を目指していただけに、9秒差の2位という結果に石田は
「チームとしては目標を達成できなかったので、悔しさの残る大会になったと思います。
駅伝と同じように一人が良くても全員が良くないと勝てないというレースを思い知らされた内容でした」
と振り返った。

石田と言えば、中学時代に1500m、3000m、5000mの3種目で中学記録を更新、
高校でも5000mで高校記録を打ち立てるなど、常に世代トップをひた走ってきた。
東洋大学入学後も、1年時から出雲駅伝、全日本大学駅伝で区間賞を獲得。
しかし、2年時の箱根駅伝では2区19位とその名を潜め、いつしか歯車が狂い始めていた。

「大学2年生の箱根終わって、この時は生きている心地がしないぐらいの気持ちでした。
21年ぐらいしか生きてないですけど、今まで一番の挫折と言っても過言ではないくらいでした」

それでも仲間の走りに奮起し、再び陸上と向き合い始めると、
5月の関東インカレ10000mで6位入賞、そしてこの関東地区選考会でも組トップの走りで
強さを見せつけた。

「自分としては本当に苦しい3年だったので、その分“終わり良ければすべて良し”というわけではないですが、最後4年目は特別な思いを持って頑張りたいと思っています」

挫折を乗り越え、強さを取り戻した石田洸介の大学ラストイヤーに注目です。

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