■柔道・選抜体重別選手権 最終日(7日、福岡)

柔道の日本一決定戦、選抜体重別選手権が福岡で行われた。今大会は5月にアブダビで行われる、世界選手権の最終選考会をかねており、2日間で男女それぞれ7階級の熱戦が繰り広げられた。

2日目は女子78㎏級が行われ東京五輪金メダリストの濵田尚里(33、自衛隊体育学校)が2年ぶり4度目の優勝に輝いた。

濵田はこの大会最後の優勝となった22年以降、世界選手権など様々な大会に出場してきたが表彰台の頂点からは遠ざかっていた。

「優勝したくてこの大会に臨んだ」と、強い思いを胸に迎えた決勝。小外刈りで技ありを奪い優勢勝ち。実に2年ぶりの表彰台の頂点に立った。「今までで一番嬉しい優勝」と喜びを口にすると涙があふれた。

男子90㎏級では田嶋剛希(26、パーク24)が優勝し、大会連覇を達成した。

田嶋は1回戦を腕挫十字固、準決勝を横四方固で一本勝ち。どちらも延長にもつれることなく順調に勝ち進む。迎えた決勝では地元の後輩である川端倖明(18、国士舘大学)と対戦。

23年の世界ジュニアを制した勢いのある川端を「何もできなかった。ただただ防ぐだけでした」と言わせるほど圧倒し、試合時間3分59秒で大外刈り一本。大会を通して、オール一本勝ちで昨年に続く2度目の優勝を決めた。

試合後には「素直にホッとした。海外では結果だったり勝つことが全くできていない。どう自分の力を出すか、そういった部分を積みなおしてまた海外に挑戦したいという気持ちがあったので勝てて嬉しい」と安堵の表情を浮かべた。

田嶋は試合前日に好物のうなぎを食べて英気を養ったという。「うなぎパワーは最高です。ちょっと高かったんですけど明日頑張ればいいと思って、ケチらず特上を食べて正解でした」と取材陣の笑いを誘った。

※写真は女子78kg級決勝に挑む濵田尚里選手

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