(6日、第106回全国高校野球選手権鹿児島大会1回戦 鶴丸5―4尚志館)昨秋の県大会で4強に進出したときの鶴丸らしさが戻ってきた。三塁打1本、二塁打5本を打たれたが、失点してもいずれも1に抑えた。五回表の攻撃では2死からの3連打で4得点。「自分たちの持ち味は集中力ですから」と捕手を務める寺内幸大主将(3年)は分析する。
鶴丸は21世紀枠で今春の選抜出場が有望視された。福田健吾監督(55)は気を引き締めるよう促したが、選外のショックは大きかった。
練習試合で負け続け、春の県大会ではシードでありながら初戦で鹿児島玉龍にコールド負け。直後に選手だけでミーティングを開き、「挑戦者としてやっていこう」と気持ちを新たにした。徐々に練習試合で勝てるようになり、NHK旗では神村学園に5―9と善戦し、復調の兆しを見せた。
強豪尚志館を相手に苦しみながらつかんだ夏の勝利。落選ショックを完全に払拭(ふっしょく)した。攻守で中心となる中村仁選手(3年)は「これで夏の頂点に向けたスタートに立てた」と話した。(宮田富士男)
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