<6日、第106回全国高校野球選手権茨城大会1回戦 土浦二0―10下妻二、六回コールド>

 四回裏2死一塁、下妻二の4番杉山大翔(3年)は初球の内角高めへの直球を振り抜き、5点目となる適時二塁打を放った。次打者への3球目で三盗に成功。さらに6点目のホームを踏んだ。試合後、「納得できる仕事ができた」と笑みを浮かべた。

 甲子園出場がチームの目標だが、新チームとして初めて臨んだ昨秋の県大会は2回戦敗退。「さらに上位を」と意気込んだ春季は、地区予選で7回コールド負けした。

 杉山も4番として結果が出ず、何が自分に足りないのか夏に向けて考えてきた。練習を重ねるなか、こだわるようになったのが「1球への集中力を高める」ことだった。

 この日の杉山は、四回の打席を含め3打数2安打。安打はいずれも初球打ちだ。五回の犠飛も、初球こそファウルだったが、2球目をしっかり中堅へ運んだ。「思い描く自分らしい打撃がようやく形になってきた」と話す。

 次戦は、12日に常総学院と対戦する。昨夏、3回戦で敗れた相手。杉山も2年生ながら出場し、2打数無安打だった。「甲子園を目指すなら避けては通れない相手。今度こそ勝ちたい」。闘志をみなぎらせている。(古庄暢)

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