(10日、第106回全国高校野球選手権京都大会2回戦 綾部2―1京都廣学館)

 1―1の同点の八回裏。京都廣学館に2死二、三塁の好機が訪れた。ここまで2安打の5番宮地花道さん(3年)。「絶対、自分で決めてやろう」と打席に入りかけたところで、相手から申告敬遠の申し出があった。

 バットを振ることなく一塁に立った。「悔しかった」

 背番号13。4月初めの練習試合中、ヘッドスライディングした際に左肩を脱臼してしまった。医師から、今後もスポーツを続けるなら手術をした方がいいと勧められたが、今大会に間に合わなくなる。手術をしない選択をして、何とか大会に間に合った。

 試合は9回、綾部に1点を取られ惜敗した。

 泣いている2年生を見ながら「2年生にはうまい子がいっぱいいる。来年に期待したい」。(滝川直広)

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