(11日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会1回戦 熊野7―4星林)

 試合中、何度も跳ねた。満塁走者を背負った危機で。3点差を追う展開で仲間が同点、勝ち越ししてくれた場面で。最後の打者を打ち取ったところでも、ジャンプして仲間と抱き合った。

 星林打線につかまった。四回は、3安打を浴びたほか野選もあって逆転された。五回も長短打を集められ、一時は突き放された。

 それでもマウンドで笑顔を絶やさず、打ち取るごとにガッツポーズを見せた。「いつもはクレバーだが、周囲を盛り上げようと、あえて普段より大きく動いたのでは」と吉田茂監督。

 今大会から導入されたクーリングタイムも大きかった。太田投手は「気持ちは切らさないようにと、声を掛け合った」。吉田監督は「何も言わなくても、選手たちが話し合っていた」と、成長を感じていた。

 次戦は、昨年智弁和歌山に土を付けた高野山。「僕たちの目標は、監督をかっこよくすること。次もがんばりたい」(寺沢尚晃)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。