(17日、第106回全国高校野球選手権千葉大会4回戦、成田2―1千葉経大付)

 五回表、2死一、三塁。両チーム1失点ずつ。Aシードで大会に臨んだ千葉経大付の2番手、福井聖理(きよまさ)(3年)は成田を相手にタイミングを外そうとチェンジアップを投じた。しかし、左翼に運ばれ、勝ち越しの適時二塁打とされた。

 すぐに切り替え、その後は無失点。一度マウンドを降り、九回に再び登板した。ストライク先行で三者凡退に抑えた。

 最後まで自分たちの打力を信じていた。だが、あと一本が出なかった。

 「甲子園に行きたかった。負けるんだったら決勝で、と思っていた」。くしくも五回の勝ち越しの好機をつくったのが、中学生のころ同じシニアで戦った阿部佑大(3年)。試合後、抱き合い、思いを託した。「勝って、甲子園に行け!」=県(田辺詩織)

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