広島カープは17日、0.5ゲーム差で2位のDeNAと敵地で直接対決。手に汗を握る投手戦で最後に試合を決めたのは、助っ人の劇的な一打でした。

DeNA vs. 広島 13回戦(横浜スタジアム)

DeNAとのカード初戦を落としたカープは、この日、今シーズン、いまだ無敗の相手エース・東克樹 を迎えます。

難敵攻略へ、初回、先頭の 秋山翔吾 が、重要だと語る第1打席でしっかりヒットを放ち出塁すると、2番・矢野雅哉 が初球で送りバントを決め、初回からチャンスを作ります。

しかし、続く3番・上本崇司 が打ち取られると、4番・小園海斗 がとらえた打球はレフトの守備範囲。難攻不落の東から簡単には先制点を奪えません。

カープの先発は、今シーズン7勝目を狙う 森下暢仁 。140キロ後半の直球に、緩いカーブを織り交ぜ、立ち上がりを完璧に抑えると、5回には守備でもカープファンを魅了します。

先頭にフォアボールを許した直後、相手の送りバントを好フィールディングで2塁に送球し、ダブルプレーに。自らを助けるプレーで5回まで強力DeNA打線を0点に封じます。

中根夕希 キャスター
「もちろん、投げる方もいいんですが、守備も光ります」

森下を援護したい打線ですが、相手先発・東から初回以降、チャンスを作れず、6回までわずか3安打に抑え込まれます。

白熱する投手戦。6回の森下は、ツーアウトから2塁・1塁のピンチを背負うと、山本祐大 にライト前へ運ばれ、満塁の大ピンチ。

ここで迎えるのは、カープ戦打率.355と当たっている 度会隆輝 。森下、踏ん張れるか。ここで空振り三振。インローへ糸を引くようなストレートを投げ切った森下は、大きくグラブをたたきます。

コメンテーター 吉宗五十鈴 さん(「雪月風花」店主)
「今のこの順位はピッチャーに支えられていますよね」

ピンチの後にはチャンスあり、7回の攻撃で先頭の上本。レフト前ヒットで初回以来の先頭バッターが塁に出ます。

続く小園は初球をとらえ、ライト前へ。ノーアウト・3塁・2塁のビッグチャンスを作ります。

しかし、後続がランナーを返せず、2アウトとなり、打席に入ったのはこの男、7番・シャイナー。東の投じたこの日、82球目でした。打球は赤く染まったスタンドへ飛び込み、先制のスリーランホームラン。

最高の場面で飛び出したシャイナーの来日初ホームランでついに難敵・東を攻略します。

中根夕希 キャスター
「(笑)新井貴浩 監督もすごくうれしそうです。いや、よく打ってくれました」

援護をもらった森下は、直後の7回を3者凡退に抑え、マウンドを降ります。

森下暢仁 7回 球数107 被安打6 奪三振3 失点0

カープはその後、森浦大輔・栗林良吏 が無失点に抑え、ゲームセット。カード初戦で打ち込まれたDeNA打線を相手にみごとな完封リレーと助っ人の待望の一打で2位に浮上しました。(DeNA 0-3 広島)

広島カープ シャイナー選手
「カープファンは最高です」

  ◇  ◇  ◇

青山高治 キャスター
いやあ、ナイスゲームでした。

コメンテーター 吉宗五十鈴 さん(「雪月風花」店主)
シャイナー選手、初ホームラン、おめでとうございます。なかなか、これまで苦しかったと思うんですけど、打ててよかったねという気持ちです。

青山高治 キャスター
しかも今シーズン、絶好調のあの東投手から、あのシャイナーが打ったということで。

吉宗五十鈴 さん
前回、球場へ見に行ったとき、東投手でやられた試合だったので、やり返したぞっていう気持ちがあります。

青山高治 キャスター
シャイナー選手といえば、練習態度がまじめとか、人柄もいいとか、すごくコミュニケーションを取るとか、あと本当に打ってくれるだけっていうところで、ようやく出ましたもんね。

中根夕希 キャスター
そうですね。なかなかホームランが出なかった中でこういう外国人選手が一発打ってくれると、チームも勢いづきそうです。

青山高治 キャスター
なによりもシャイナー選手にここから乗っていってほしいなっていうのをあらためて思います。

中根夕希 キャスター
これから後半戦になると、よけいに大事だろうなと思います。

青山高治 キャスター
今シーズンは球団キャッチフレーズが「しゃ!」ですからね。シャイナーが打つしかないんです。

中根夕希 キャスター
シャイナー、シャ!

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