(19日、第106回全国高校野球選手権東東京大会4回戦 立教池袋0―7東京 七回コールド)

 東東京大会4回戦で19日、プロ注目の東京高校の右腕、永見光太郎(3年)が参考記録ながら、立教池袋相手に7回無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成した。

 「入りを大切にした」と初回を三者凡退で抑えると、直球を中心にコースに投げ分ける、テンポの良い投球で五回まで1人の走者も出さなかった。六回に内野手の失策、七回に死球で出塁を許したものの、最後まで淡々と投げた。

 永見は試合後、「直球も変化球もコースにしっかり決まった」と冷静に振り返ったが、松下浩志監督は「想像以上のピッチング」と手放しでほめた。

 昨夏の東東京大会、初戦の江戸川戦。2番手として上がったマウンドで打ち込まれ、コールド負けした。「力で投げると甘い球はすぐに攻略される」と速球主体の投球を変えた。コントロールを意識する一方、変化球の質を上げ、変化球でカウントを取れるようにした。

 食事にも気を遣った。昨夏から10キロ増えて、現在は74キロ。下半身が強くなり、制球力が高まった。増量に伴って球速も昨夏から10キロ上がり、最速143キロになった。松下監督は「一冬越えて、練習への姿勢が変わった」とする。

 今春の都大会では、二松学舎大付に1失点で完投勝利。急成長を遂げ、一躍プロ注目の投手になった。

 今大会、初戦となった17日の上野学園戦。初回に制球が乱れ、連打を浴びて2失点したもののその後、立ち直り、無失点に抑えた。中1日で迎えた19日の試合では、課題だった立ち上がりを修正し、快投をみせた。

 次戦の相手は、昨夏優勝の共栄学園。氷見は「打者を見ながらコースをつき、相手に気持ちよく打たせない投球をしたい」と意気込む。=大田スタジアム(佐野楓)

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