(20日、第106回全国高校野球選手権愛媛大会2回戦 今治西1―2聖カタリナ)
聖カタリナが終盤に鮮やかな攻撃をみせ、第2シードの今治西を破った。
聖カタリナは1点を追う八回、代走の本多叶芽(かなめ)選手(3年)が二盗と安打で三塁へ進み、犠飛で生還して同点に。九回は安打2本と敬遠で1死満塁のチャンスをつくると、この日初の打席に立った本多選手が、今治西の先発で左腕エース渡地琥太郎投手(3年)の114球目を、右前に運んで勝負を決めた。
今治西は四回、白石翔太選手(3年)の適時打で先制したが、複数安打が出たのはこの回だけ。聖カタリナの身長190センチのエース有馬恵叶(けいと)投手(3年)の速球に狙いを絞っていたが、鋭く落ちる球に翻弄(ほんろう)された。
渡地投手は七回までは被安打3、8奪三振で相手打線を抑え込んだが、八、九回に連打を許した。
今治西は昨夏、決勝で延長の末に敗退。渡地投手や長田雄大主将(3年)ら当時の中心選手が多く残り、今夏に雪辱を期す思いは並々ならぬものがあった。
渡地投手は「最後のこの大会で、甲子園に行くことだけを目標にしてやって来た3年間だったんで。本当に悔しいです」と嗚咽(おえつ)をこらえながら話した。(中川壮)
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