(22日、第106回全国高校野球選手権奈良大会準々決勝、御所実1―11高田商)
御所実・石川亮平監督
まずこの1年間、ごめんな。色んなところで苦労かけたし、いらん思いもさせた。(昨夏、監督に着任して)君らの代から新チームをスタートさせてもらって、かみ合わんこともたくさんあった。
君ら自身に高校野球の中で輝いてほしかった。その中で先生が、空回ってしまったな。今振り返っても思う。秋(の県大会)が終わった後、完全に俺、空回ってたな。でもここに残ってくれた11人は、最後まで頑張り切ってくれたなというのが素直な先生の思い。
先生、君たちに野球の技術的な話はあんまりしてない。その都度話してたのは、人としての話ばっかりやったと思う。(高校野球は)必ずどこかで負けるから、と。
いろんなきっかけがあって野球始めて、家の人を含めていろんな人に支えてもらって、高校野球という時間が終わった今日のこの日まで、自分一人では絶対、野球をやりきれへんかったはず。それは先生も一緒。
これからみんなの進路も違うし、大学生、社会人と次のステージ進む。その先で、たくさんのいいことと、いらんことがやって来ると思う。その時に君たちがどういう人間であるかっていうのが、高校野球をやってきた価値になってくると思う。だからこれからやで。
高校野球は、どんな形でも必ず終わりの時が来る。ただその終わり方が大事やし、同時にそこからの続き方が大事やねん。
本当に厳しい話を一つするで。(コールド負けが決まった)最後は、(相手チームの)「サヨナラ打」やったな。ライト線抜けていってしもうた。(ボールはそのまま放置されたが)あのボールを拾いに行ける人間になりなさい。分かるか。
悔しいし、でもな、ぐっとこらえて、(ボールを拾うことが)できる人間になれ。いろんなところで、絶対ぐってなると思う。でもそこで「ふん」ってなってしまったらそれまでやから。
みんなのこれからの活躍と、いい大人になっていくことを願ってます。(上田真美)
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