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山日YBS球場

 東海大甲府が2年連続15回目の夏の甲子園へ行くのか、それとも、日本航空が3年ぶり7回目の出場を果たすのか――。第106回全国高校野球選手権山梨大会(朝日新聞社、山梨県高校野球連盟主催)の決勝が23日午前10時、山日YBS球場でプレーボールとなる。

準決勝はともにコールド勝ち

 両校とも準決勝をコールドで制し、チーム打率は4割を超える。どちらもレギュラーの半数以上が左打者で、決勝では左打者対策、左腕対策が勝敗のカギを握りそうだ。

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東海大甲府と日本航空の個人戦績

 注目されるのが、先発が予想される東海大甲府の左腕・鈴木蓮吾投手(2年)だ。140キロ台の直球が武器だが、準々決勝で春の選抜8強の山梨学院を相手に9回1失点と好投。勢いに乗る日本航空打線を抑えきれるかが、大きな見どころの一つだ。

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東海大甲府・鈴木蓮吾投手=山日YBS

 東海大甲府は昨夏の甲子園経験者5人を擁し、切れ目のない強力打線を誇る。準決勝では駿台甲府を10―0(五回コールド)で破った。準決勝までに打率5割の3番・益岡潤平主将(3年)は本塁打2本、4番・岡田翔豪選手(3年)は1本を放っている。

 対する日本航空の投手陣は二枚看板。左腕のエース高木秀人投手(2年)は多彩な変化球を武器にし、右腕・柳沢拓輝投手(2年)は速球が持ち味だ。左腕では初戦の山梨農林戦で継投した白井裕貴投手(3年)も控える。サイド気味で左打者が打ちにくい投球フォームで、球にキレがある。

 打線は準々決勝の帝京三戦で驚異的な粘りを見せた。1点を追う九回裏2死三塁で2ストライクから土壇場で同点に追い付き、2点を追う延長十一回タイブレークで逆転サヨナラ勝ちに持ち込んで勢いに乗った。準決勝は春の県大会準優勝の日大明誠を11―1(六回コールド)で破った。

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日大明誠―日本航空 六回裏日本航空2死二塁、平井が中前にサヨナラ適時打を放つ=2024年7月21日、山日YBS

 主砲・小林幹汰選手(3年)は初戦で本塁打を放ち、金子優馬選手(3年)は打率6割、雨宮英斗選手(2年)、平井湊人選手(2年)、小林選手も5割以上だ。

 ともに母校で指揮を執る東海大甲府・仲沢広基監督と日本航空・豊泉啓介監督は、それぞれ現役時代に夏の甲子園への出場経験がある。勢いに乗るチーム同士、力と力がぶつかり合う好ゲームが期待できそうだ。(豊平森)

両校の戦績

【東海大甲府】

1回戦  10―0日川

(7回コールド)

2回戦  7―0都留

(8回コールド)

準々決勝 4―1山梨学院

準決勝  10―0駿台甲府

(5回コールド)

【日本航空】

1回戦  17―0山梨農林

(5回コールド)

2回戦  4―1甲府工

準々決勝 4―3帝京三

(延長11回タイブレーク)

準決勝  11―1日大明誠

(6回コールド)

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