柔道男子66キロ級の阿部一二三と女子52キロ級の阿部詩(ともにパーク24)の兄妹は、そろって2連覇の偉業に挑む。出番は28日。3年前の東京五輪に続く同日制覇の再現へ向け、26歳の兄が「必ず達成する」と力強く宣言すれば、24歳の妹も「120%の力を出し切ることを追い求めれば、自然とそこにたどり着く」と気合を入れる。
2人は一昨年と昨年の世界選手権を2連覇するなど、東京五輪以降は無敗。試合内容も圧倒的で、優勝候補筆頭として臨む。「一番の敵は自分自身だと思ってやってきた」と語る阿部一には、王者の風格が漂う。
第一人者の自覚が増し、兄妹は普及活動にも力を入れる。競技人口減少に悩む「お家芸」の未来のために、昨年6月に小学生を対象とした柔道教室と大会を企画。兄は「何とかして変えたい。もっと盛り上げたい」と熱い思いを語る。
注目度が高まるとともに、重圧も増す。妹は「2人で優勝することが、呼吸をするように当たり前と思われていることが少し怖い。だからこそ兄との絆が深まっていると思う」と実感を込める。(共同)
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