第106回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)は28日、決勝が岡崎レッドダイヤモンドスタジアム(午後2時試合開始)である。東邦と中京大中京による伝統の一戦。全国最多173チームの愛知大会を制するのはどちらか。東邦は8年ぶり18回目、中京大中京は7年ぶり29回目の全国選手権出場を目指す。決勝で両校が戦うのは、第84回大会(2002年)以来。

東邦は投打で充実、多彩な投手陣

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第106回全国高校野球選手権愛知大会 杜若―東邦 好投した東邦の杉浦成海選手=2024年7月26日、岡崎レッドダイヤモンド、戸村登撮影

 東邦は投打ともに充実している。準決勝の杜若戦こそ相手の左腕に苦しみ、延長十回までもつれ込んだが、準々決勝までの4試合はチーム打率4割超で43得点。守っては強心臓の左腕宇佐美、右腕の速球派、杉浦らタイプの違う投手4人で47奪三振と、今大会を無失点で勝ち進んできた。春から三塁手に転向した三浦はじめ内野の守備も堅い。

 チームのスローガンは「夏、日本一」。主将の高柳は「秋も春も良い結果を残せていない。巻き返したい」と語る。

中京大中京、一丸で戦う「一統星」に

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第106回全国高校野球選手権愛知大会 日本福祉大付―中京大中京 七回裏、2点適時二塁打を放った中京大中京・福田心穏選手=2024年7月26日、岡崎レッドダイヤモンド、溝脇正撮影

 春の東海大会覇者、中京大中京は粘り強さと勢いがある。準々決勝は、強豪を次々倒した相手に逆転勝ちし、準決勝もコールドで快勝。昨年の決勝で2本塁打を放った強打者の山田に一打が出ればさらに勢いづく。準決勝で左足に打球を受けたエース中井の状態もカギを握りそうだ。

 3年生のスローガンは「一統星(いっとうせい)」。選手一丸となり「一等星」を目指すという意味の造語。主将の杉浦は、決勝は接戦となる、とみる。「守り勝つ野球でロースコアの展開をものにしたい」(渡辺杏果)

東邦の勝ち上がり

3回戦 19―0 岡崎(7回コールド)

4回戦 12―0 常滑(5回コールド)

5回戦 5―0 愛知黎明

準々決勝 7―0 大成(7回コールド)

準決勝 1―0 杜若(延長10回タイブレーク)

中京大中京の勝ち上がり

3回戦 7―4 誉

4回戦 7―3 誠信

5回戦 7―0 名城大付(7回コールド)

準々決勝 6―5 名古屋たちばな

準決勝 7―0 日本福祉大付(7回コールド)

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第55回全国高校野球選手権大会の開会式で入場行進をする東邦の選手たち=1973年8月8日
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第17回全国中等学校優勝野球大会で優勝した中京商の選手たち=1931年8月21日

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