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 ドジャースの大谷翔平選手(29)と山本由伸投手(25)の1週間を振り返ります。

■大谷がスパイクを解説「靴底が平らに」

 まずは日本時間15日、日米通算200勝まであと4勝のパドレスのダルビッシュ有投手(37)と、開幕戦以来の対決です。

 第1打席、追い込まれた後の7球目、ここはひざ元へのカットボールで空振り三振。続く3回の第2打席、ダルビッシュ投手のコントロールが定まらず、3球連続でボール。その後、フルカウントとなり、6球目、スプリットを捉えられず、サードフライに。この時、2人の間でこんなやり取りがあったそうです。

ダルビッシュ投手
「僕の横を通っていった時に『ボールばかりで申し訳ない』と言ったんですけど、もっと気持ちよくストライクゾーンにどんどん投げたかった」

 これには大谷選手も笑顔で応えます。

 ダルビッシュ投手は大谷選手に仕事をさせず、5回を投げて試合を作りましたが、シーズン初勝利は持ち越しになりました。その後、首の張りのため、15日間(4/16〜30)の負傷者リスト入りとなっています。

 試合はパドレスが逆転し、6回途中から登板の松井裕樹投手(28)が7回のマウンドへ。なんといってもスプリットがすごかったです。全15球のうち、11球がスプリット、5試合連続無失点で防御率も0点台と絶好調です。2勝目を手にしました。  そしてこの日、現地中継が注目していたのは「スパイク」です。選手たちの個性的な足元が紹介されるなか、大谷選手もインタビューに答えます。その際、通訳を介さずに英語で受け答えしました。 大谷選手
「(Q.ショウヘイ、スパイクについて聞かせて)白とドジャーブルーで靴底が平らになっているんだ、平らなものが好きでとても快適なんだ」 実況
「ショウヘイは英語が上手ですね。平らな靴底のスパイクが好きみたいだね」

 お気に入りの相棒を履きながら8回の第4打席、ショートのグラブを弾く強烈なヒット。球場を沸かせる安打を放ちました。

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■歴史を開いた先人…ナショナルズにも

■歴史を開いた先人…ナショナルズにも

 日本時間16日の試合前、ドジャースタジアムにある銅像の周りに集まった両チーム。みんなが背番号42のユニホームを着ています。

 この日は黒人選手として初めてドジャースでメジャーデビューしたジャッキー・ロビンソンさんの功績をたたえる日、“ジャッキー・ロビンソンデー”。セレモニーには大谷選手と山本投手も参加しました。

 一方、ナショナルズにも歴史を切り開いた人がいました。

古田敦也さん
「フランク・ロビンソンさんは元選手で監督ですが、メジャー初の黒人監督、ナショナルズの初代監督も務めました。現役時代も有名で、メジャーで唯一の両リーグMVPや黒人初の三冠王に輝いたすごい選手でした。この選手もぜひ、この機会に覚えてもらいたいと思います」

 歴史を切り開いた先人への思いをはせながら、戦います。

 第1打席は痛烈なゴロのライト前ヒット。これで15試合連続出塁。さらに6回には打撃妨害で出塁し、今シーズン3つ目の盗塁に成功しました。

 試合はドジャースが追い上げるも、ナショナルズの勝利に終わりました。

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■大谷マルチ安打の一方で“心配事”

■大谷マルチ安打の一方で“心配事”

 日本時間17日の試合前、大谷選手と山本投手がベンチであいさつに訪れたのは、ロサンゼルス在住「X JAPAN」のYOSHIKIさん。2人はサイン入りユニホームをプレゼントしました。試合前には、YOSHIKIさんがピアノでアメリカ国歌を生演奏しました。

 美しい音色を聞き入っていた大谷選手はレフト前ヒットに、快足を飛ばして内野安打と、4試合ぶり9度目のマルチヒットをマークしました。

 一方でファンが心配しているのが、チャンスで1本が出ていないことです。この日は3度、得点圏にランナーを置いた場面ですべて初球に手を出し、ことごとく凡退、得点圏打率は.053(19打数1安打)となりました。

 試合後、ロバーツ監督は「得点圏にランナーがいる時は、これまで以上に超攻撃的だと思う。だから、その気持ちをもう少し抑えないとね。投手に球数を投げさせることも必要だ」と話しました。

■翌日の大谷“安打数両リーグトップ”

 日本時間18日、監督からアドバイスをもらったという大谷選手。この試合で得点圏の打席機会はありませんでしたが、第1打席、初球は見送ります。2球目、カットボールを引っ張り、これで4試合連続ヒット。6回にも4球目にヒットを放ち、迎えた第4打席、6球目をセンター前へ運びます。今シーズン3度目の3安打で、安打数は両リーグトップタイに。さらに、さらに、4つ目の盗塁も決めます。試合は5安打完封負けも、打って走って、一人、気を吐く活躍でした。

 前日、大谷選手に苦言を呈していたロバーツ監督も「ショウヘイは素晴らしかった。いい仕事をした。ストライクゾーンの球を強く打ったね。この調子が続いてくれればいいね」と大絶賛です。

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■山本は5度目の登板 大谷は開幕戦以来の…

■山本は5度目の登板 大谷は開幕戦以来の…

 日本時間20日はメジャー2勝目をかけ、山本投手がメッツ戦に先発。2回には、今シーズン6ホーマーの4番アロンソ選手(29)をカーブで空振り三振。ところがこの後、5番D.J.スチュワートにストレートを捉えられ、ソロホームランを許すと、なおもピンチで再びストレートをセンター前に運ばれ、この回2失点。山本投手は3回にも2点を失い、苦しいピッチングが続きます。

 なんとか援護したい打線、大谷選手の第2打席、際どいコースを見極めてフォアボールで出塁。さらに今シーズン失敗なし、5つ目の盗塁成功となりました。後頭部へのタッチで一瞬、痛がる素振りも大丈夫そうです。その後、1点を返し迎えた5回、得点圏にランナーを置き、大谷選手に打席が回ってきました。

古田さん
「得点圏打率が低いと言われていますからね。まだまだ打席数がないですからね。ここはしっかり打ちましたね、ナイスバッティングだったと思います」

 しっかりとスイーパーを捉えていき、得点圏でのタイムリーは開幕戦以来となりました。

 一方、山本投手はメジャー最長の6回を投げ、4失点も自己最多の9奪三振。これで5試合投げました。

古田さん
「日本にいた時のように圧倒している感じはまだまだ出せていないが、5イニングぐらいは投げれるようになってきています。三振もとれてますし、本人はそれなりに手ごたえをつかんできていると思います。打線がいいので、しっかりこれからも投げてくれると思います」

 久しぶりのタイムリーが出た大谷選手、メジャー日本人最多ホームラン記録の更新に期待がかかりますが、最後の打席はセカンドゴロ、これで6試合ノーアーチとなりました。

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■古田解説 今年は“あのシーン”がない!? 三振率・空振り率にも変化

■古田解説 今年は“あのシーン”がない!? 三振率・空振り率にも変化

 日本時間20日時点で、大谷選手の打率は3割5分6厘とリーグ4位、安打数32はリーグトップとなっています。この好調具合は、打席のうちの三振割合を示す三振率と、スイング時の空振り割合を示す空振り率にも表れています。
 2021年から今シーズンまでを比較すると、三振率は、2021年は29.6%、2022年24.2%、2023年23.9%、今季17.8%と年々下がってきている事が分かります。(日本時間20日時点・スタットキャストから)
 空振り率も同様に、2021年の35.0%、2022年28.1%、2023年32.3%で、今季は23.0%と過去4年の中で最も空振りが減っています。(出典同上) 古田さん
「三振率が減るというのは、早めに打っているというのが大きい。だから結果が出ることが多いので三振が減る。例年以上に積極的に打っているような気がします。それが一つあります」 古田さん
「また空振りが減っていますよね。それは皆さん思い出してほしいですけど、エンゼルス時代は空振りしてヘルメットを落とすシーンがたくさんあったと思うんですけど、彼はホームランを狙って強いスイングを心掛けていた。ドジャースに移籍して打線がよくなったのもあるんですけど、青いヘルメットを飛ばすシーンっていうのはあまり見なくなった」
「軽打というわけではないですけど自分が出塁して、得点を取る。その役割をしっかりしてますし、もちろん甘い球が来たらホームランも打てますし、そういう意味でいうと今の段階でリーグが変わったところで知らないピッチャーも多いので慎重に打っているのだと思います」 平石アナウンサー
「確かにヘルメット落ちるところ見ないですね。(エンゼルス時代は)ヘルメットのサイズが合ってなかったわけではない?」 古田さん
「違いますよ(笑)ヘルメットのサイズは同じのはずです。強振するとヘルメットは落ちるんですよ。私、経験者ですから(笑)」 平石アナウンサー
「ホームランを狙うかどうかというところもあるんですか?」 古田さん
「本当はホームランバッターとして、ホームランを打てる球、甘いボールだけを打たなきゃいけないんですけど、やっぱりどうしても打たなきゃいけない気持ちがはやると、難しい球も強引に振りに行ってしまう。強引に強いスイングするとヘルメットが飛んでしまう」 平石アナウンサー
「意識しての早打ちなんですか?」 古田さん
「今年は確かに、去年より早打ちですね。開幕戦、初球からどんどん振っていってたんで。ある程度自分の中で早く振っていった方がいいというのがあると思う。その中である程度慎重に打っている部分も多少はあると思う」

(4月21日放送「サンデーLIVE!!」より)

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