東京大会後 去年の世界選手権では全員入賞逃す

去年の世界選手権 男子20キロ競歩

東京大会の男子20キロ競歩で2つのメダルを獲得したあとも、山西選手が世界選手権を連覇するなど、強さを示してきた日本の競歩陣でしたが、去年の世界選手権のこの種目では全員が入賞を逃す事態に陥りました。

“競歩大国” 復活かけ世代交代 最年長は26歳池田

競歩大国の復活をかけて臨んだパリ大会で、日本男子は世代交代が進みました。

3年前は最年少だった池田向希選手が、今回は26歳で最年長となり、25歳の古賀友太選手と24歳の濱西諒選手という新しい顔ぶれを加えた3人がパリのスタートラインに立ちました。

池田が後輩引っ張り上位争い 2人が入賞

レースは池田選手が後輩たちを引っ張る形で終盤まで上位争いを繰り広げました。

池田選手は残り3キロ付近からの海外勢のラストスパートにはついていけませんでしたが、最後まで粘って7位に入り、最後に順位を上げた古賀選手が8位と、2人が入賞を果たした日本は“競歩大国”としての意地を見せました。

8位入賞 古賀 “上にまだ7人いる どうやって勝つか”

古賀友太選手(右)

古賀選手は「入賞できたことは自信になるが、上にまだ7人いるということが現実としてあるので、そこのメンバーにどうやって勝つかを今後考えて練習していきたい」と成長を誓いました。

最年少24歳 濱西 “海外選手などとレース 一生の経験”

濱西諒選手

また、3人のうち最年少の濱西選手は「世界で活躍してきた海外選手や池田さんや古賀さんと一緒に大舞台でレースできたことは一生の経験になると思う。来年は東京で世界選手権もあるのでそこに向けての糧にしたい」と話していました。

「美しい歩型」磨きかけた池田 “間違っていなかった”

そして、2大会連続でのオリンピックのメダルには届かなかったものの、日本勢トップの7位に入った池田選手は、レース中に警告をもらわないような「美しい歩型」に磨きをかけて2回目のオリンピックに臨みました。

最後まで警告を受けずに歩き切ったこの日のレースを振り返り、「レッドカードを1枚ももらわずに20キロを歩き切れたことは今までやってきた歩型が決して間違っていなかったということだと思う」と手応えを口にしました。

そのうえで「今後も継続しながら改善していき、より美しい歩型に磨き上げたい。4年後のロサンゼルスオリンピックが大きな目標になってくるので、そこに向けてまたやってきたい」とすでに次のオリンピックを見据えていました。

次世代育ち底力 新種目でメダルに挑む

メダル獲得には届かなかったものの、着実に次の世代が育ちつつある日本競歩の底力を感じさせたパリオリンピック。

次は7日に行われる、今大会の新種目「混合競歩リレー」で日本の2チームが“競歩大国”の威信をかけてメダル獲得に挑みます。

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