フェンシングの女子サーブル団体で世界3位のウクライナは3日、準決勝で日本を破り決勝では、世界4位の韓国と対戦しました。

ウクライナは、今大会の女子サーブル個人で銅メダルを獲得したオリハ・ハルラン選手、ユリア・バカストワ選手、アリナ・コマシュク選手の3人で臨み、第4試合を終えた時点で14対20と韓国にリードを許しました。

それでも徐々に追い上げを見せ、最終の第9試合では、ハルラン選手が連続ポイントで逆転に成功し、45対42で勝って金メダルを獲得しました。

今大会でウクライナが金メダルを獲得するのは初めてです。

ハルラン選手は試合後「ロシアによる軍事侵攻が始まって以降、戦闘が続くこの困難な時代は間違いなくウクライナにとって最悪の時代だといえるが、この金メダルで何か少しでも喜びを届けられるのではないかと思う」と祖国への思いを話しました。

バカストワ選手は「この金メダルは恐怖に向き合い努力を続けたことで獲得できた。この勝利をウクライナにささげる」と話しました。

コマシュク選手は「希望がない時代でも私たちは信じて前に進むことができると証明できた。今夜、不可能を可能にすることができたと思う」と喜びを表現しました。

ウクライナは、ロシアによる軍事侵攻の影響で今大会には夏のオリンピックでは過去最も少ない140人の選手が参加していて、これまでに今回の金メダルのほか銀と銅1つずつのあわせて3つのメダルを獲得しています。

ゼレンスキー大統領「勝利を見せてくれたことに感謝」

ウクライナのゼレンスキー大統領は、パリオリンピックのフェンシングの女子サーブル団体で、ウクライナが今大会初めての金メダルを獲得したことについてSNSに「その結果と、その精神と、ウクライナ人の勝利を見せてくれたことに感謝する」と投稿し、選手達をたたえました。

そして「ウクライナはオリンピックでも、ロシアの侵攻を受ける中でも、感動を与える方法を知っている」として、今回の快挙が国民を勇気づけるという考えを示しました。

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