夏の甲子園が開幕し、連日手に汗握る熱戦が繰り広げられています。おなじみの古田敦也さんが、10日に行われた試合を解説します。
■積み重ねた100戦目 逆転!中京大中京
まずは第1試合、夏の甲子園最多優勝7回を誇る中京大中京が、宮崎商業と対戦しました。同点で迎えた7回表、宮崎商の攻撃。2アウト三塁のピンチで、4番・上山純平投手にレフト前にタイムリーヒットを打たれ、中京大中京はリードを奪われました。
しかし7回裏、中京大中京は上山投手を攻め立て、一塁三塁のチャンスを作ると、キャプテンで4番の杉浦正悦選手がレフトへのタイムリーを放ち、同点に追いつきました。
なおもランナーを一塁二塁に置き、5番・仲健太郎選手が三遊間を破るタイムリーヒット。夏の甲子園100試合目を迎えた中京大中京が、見事な逆転勝利を収めました。
■昨夏4強神村学園 注目サイドスローと対決
昨年のベスト4メンバー9人がスタメンに名を連ねた神村学園(鹿児島)は、木更津総合(千葉)と対戦しました。神村学園は、序盤から木更津総合の先発・千葉雄斗投手の鋭いフォークなど変化球に苦しみ、5回まで2安打に抑えられます。
1点を追う神村学園は7回裏1アウト二塁で、入耒田華月選手がセンターへのタイムリーツーベースで同点に追い付きます。
ここで木更津総合はピッチャーを交代。先発の千葉投手から、石澤順平投手がマウンドへ上がります。
しかし、神村学園の3番・今岡拓夢選手がレフトへの勝ち越しタイムリースリーベースを放ち、逆転します。
古田さん「サイドハンドの石澤投手は140キロを超える注目のピッチャーです。その初球のスライダーを見事に打ち返しました。見た感じ狙っていたように見えましたが、いいバッターです。低いスライダーをきっちり打ち返して。タイムリーを打ちました。素晴らしいバッティング」
逆転した神村学園は先発・今村拓未投手が147球を投げ完投勝利し、2回戦に駒を進めました。
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■聖カタリナ5年ぶり勝利 勝負分けた堅い守備■聖カタリナ5年ぶり勝利 勝負分けた堅い守備
第3試合、初出場の聖カタリナ(愛媛)は、3度目の出場となる岡山学芸館と対戦しました。1回裏、先頭打者の一二塁間への痛烈な打球を聖カタリナのセカンド・松野隼選手がナイスカバー。さらに2回裏には空振り三振を奪い、そして二塁への送球で盗塁阻止と、堅い守備で得点を許しません。
対する岡山学芸館のエース・沖田幸大投手は、愛媛大会で打率3割5分を超える聖カタリナ打線をストレートとスライダーを駆使して抑えます。
両チーム無得点で迎えた5回裏、岡山学芸館はヒットとフォアボールで満塁のチャンスを作り、2番・高安凰真選手がセンターへの犠牲フライを放ち、先制しました。
この1点を守り切った岡山学芸館は、5年ぶりの1勝を挙げました。
■隣県対決!60年ぶり夏の甲子園勝利
第4試合は、掛川西(静岡)と日本航空(山梨)の隣県対決となりました。1点を追う日本航空は2回裏、1アウト二塁三塁の場面で、平井湊人選手がセンターの頭を越える2点タイムリーツーベースを放ち、逆転しました。
1点を追う静岡・掛川西は4回表、鈴木脩平選手がこの日3本目のヒットとなる同点タイムリーを放ちました。
両校譲らない戦いは7回表、2アウトから掛川西が気迫でチャンスを作り、4番の堀口泰徳選手がはじき返した打球はセンターへ。二塁ランナーが一気にホームインし、掛川西が勝ち越しました。
この回、一挙4点を挙げた掛川西が隣県対決を制し、夏の甲子園で60年ぶりに校歌を響かせました。
■早実・宇野 木のバットでホームラン量産?
古田さん「11日の第一試合に出場する早稲田実業に注目しています。キャプテン宇野真仁朗選手は高校通算64本塁打を記録し、プロからも注目されているスラッガーです。普段から木のバットで練習しているようですが、打ちやすいということです。多分、試合でも木のバットを使うのではないかと。今大会まだホームランが出ていないので、第1号を期待したいです」
(8月11日放送「サンデーLIVE!!」より)
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