■パリパラリンピック ゴールボール男子決勝(日本時間6日、パリ南アリーナ)

ゴールボール男子(世界ランキング6位)が同8位のウクライナを4‐3で下し、日本男子史上初となる金メダルを獲得した。初出場した2021年の東京大会では、準々決勝で中国に敗れベスト8止まりだったが、今大会でパラリンピック王者という快挙を成し遂げた。

日本は前半、主将の金子和也(24、Sky)のゴールで先制、その直後にも、宮食行次(29、コロプラ)の回転投げがゴール右隅に決まり、序盤で2点をリードする。しかし、ウクライナにも得点を許し、2‐2の同点で前半を終える。

後半に入り、佐野優人(24、日本国土開発)が回転して投げたボールが、2人のウクライナ選手の間をすり抜けゴールに入り勝ち越しに成功。そして残り2分、ウクライナのボールを弾くがバウンドが変わりゴールに吸い込まれ、3‐3の同点で延長戦に突入する。

得点が決まった時点で勝利となる延長戦。その前半、佐野が強いボールを投げるとボールはウクライナゴールへ入り、日本が劇的な形で勝利を飾った。

1次リーグ初戦では中国に6‐7と惜敗し、2戦目のウクライナ戦でも8‐9と逆転負けを喫した。それでも3戦目でエジプトに11‐1と大勝して1次リーグB組を3位で通過すると、準々決勝では世界ランキング4位と格上のアメリカに6‐4で勝利。パラで初めての進出となった準決勝では予選で苦杯を舐めた中国とぶつかり、13‐5と快勝してリベンジを果たした。

■ゴールボール
視覚に障がいのある人を対象に考えられた球技。1チーム3人の選手が、鈴の入ったボールを転がすように投げ合い、相手ゴールにボールを入れて得点を競う競技。選手全員が視野や視力といった障がいの差が出ないようアイシェード(目隠し)をつけてプレーする。試合時間は、前半・後半各12分。守備側の選手がボールに触れてから、10秒以内に投げ返し、センターラインを越えなければ反則になる。「静寂の中の格闘技」と言われている。

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