ナショナルリーグ中部地区2位のカブスは、すでにプレーオフ進出の可能性がなくなっています。
29日のシーズン最終戦は今永投手の先発が予想されていましたが、カウンセル監督は28日、試合前の取材で「リスクとリターンが合わない」として登板させないことを明かし、今永投手の大リーグ1年目が終了しました。
プロ野球のDeNAからカブスに移籍した今永投手は、開幕からシーズンを通して先発ローテーションを守り、のびのあるストレートと低めにコントロールされた変化球を持ち味に29試合に先発して、15勝3敗、防御率は2.91で勝利数、防御率ともにリーグ3位と好成績を残し、新人王の候補にもあげられています。
今永投手は「来シーズン以降も健康に過ごすのがいちばん大事なので、そういう意図もあると思う」とチームの方針に理解を示しました。
そして「数字だけ見ればいいシーズンだったと思ってもらえると思うが、すごく苦しみながら過ごしてきた。それでも最高に楽しかった」と充実した表情で1年目のシーズンを振り返りました。
カブスは来シーズン、大谷翔平選手や山本由伸投手が所属するドジャースとの開幕シリーズを東京ドームで行う予定で、今永投手の先発登板も予想されています。
充実した1年目 新人王の行方にも注目
ポスティングシステムを使ってプロ野球のDeNAから4年総額5300万ドルでカブスに移籍した今永投手は、1年目から球団の期待を大きく上回る活躍を見せました。
ストレートは球界トップクラスの回転数とリリースポイントの低いフォームを生かして、キャンプから高めへのコントロールを磨きました。
その結果、“浮き上がる”ようなストレートと低めに落ちる変化球のコンビネーションで三振とフライの山を築きました。
今永投手が「最も意識していた」という奪三振の数をフォアボールの数で割った指標は「6.21」でリーグトップとなっています。
今シーズン最後となった22日の登板を7回無失点で終えたあと、カウンセル監督は「今永は間違いなく最高のピッチャーだ」と惜しみない称賛を送りました。
来シーズンのさらなる活躍へ期待が高まる充実した1年目となり、アメリカメディアでは新人王の候補にもあげられていますが、同じナショナルリーグには強力なライバルがいます。
新人王の筆頭候補にあげられているのが、パイレーツの22歳、ポール・スキーンズ投手です。
大リーグデビューが5月と遅れたため規定投球回には到達していないものの、160キロを超えるストレートと鋭い変化球を持ち味に23試合に先発して11勝3敗、防御率は1.96の好成績をあげています。
また、パドレスの21歳、ジャクソン・メリル選手も有力候補とされていて、28日までに主にセンターとして155試合に出場して打率2割9分2厘、ホームラン24本、90打点、16盗塁の成績をマークし、勝負強いバッティングでチームのプレーオフ進出に貢献しました。
2018年の大谷翔平選手以来、6年ぶり5人目の日本選手の受賞はなるのか、新人王の行方にも注目です。
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