朝日新聞社と日本高校野球連盟は15日、全国高校野球選手権大会の運営委員会を開き、主催した今夏の第106回大会で実施した暑さや健康対策についての概要を報告し、発表した。

 暑さのピークとなる昼間の時間帯を避け、午前・夕方の「2部制」で行われた大会第1~3日で、選手の熱中症疑いの発生は8件(1日平均2.7件)で、そのうち4件が夕方の部だった。

 大会中の選手の熱中症疑いの総発生件数は58件(56人)で試合中の発症は37件。第4日以降の発生は50件で、1日平均4.5件だった。

 この50件のうち、最も多かったのが第3試合の19件で、第2試合が15件、第1試合は11件、第4試合は5件だった。主催者側は「2部制だと第3試合にあたるところが休みになるので、エビデンスは一つ取れたかと思う」と話した。

 また救護室を受診した観客らは479人(前回大会486人)で、約6割が熱中症・日射病疑いだった。2部制を実施した3日間は、第1日23人(前回48人)、第2日12人(同22人)、第3日18人(同39人)の累計53人(同109人)で、第105会大会から半減した。

 第1~3日の累計入場者数は12万6200人(同12万7900人)。午前の部の観客が退場するのにかかった時間は30~35分と想定内で、3日間とも混乱なく、夕方の部の開始1時間前に開門した。

 来年以降の2部制の導入について、井本亘・日本高野連事務局長は「引き続き、どういう形がいいのか検討していく」と話した。

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