福岡国際マラソンは、来年9月に東京で開かれる世界選手権の代表選考レースを兼ねて福岡市の平和台陸上競技場をスタートとフィニッシュとして行われました。

4年前の大会を制した27歳の吉田選手は序盤から先頭集団でレースを進め、徐々にほかの選手が遅れる中でも速いペースをキープしました。

ペースメーカーが外れた30キロすぎからはイスラエルの選手との一騎打ちとなりましたが、32キロ付近で引き離し、独走状態となりました。

吉田選手は終盤に入っても日本記録に迫る速いペースで走り、日本歴代3位となる2時間5分16秒で4年ぶりに優勝しました。

日本記録までは20秒届きませんでした。

また、世界選手権の参加標準記録の2時間6分30秒も突破して初の代表入りに前進しました。

このほかの日本選手では西山雄介選手が2時間6分54秒で2位、其田健也選手が2時間8秒52秒で4位に入りました。

吉田祐也「優勝できれば自然とタイムは出てくると」

吉田祐也選手は、「2020年に初優勝してからこの4年間というのは本当につらかったことや悔しかったことがあまりにも多くてことばにできないが、たくさんの人が支えてくれたから今、こうしてこういうレースができたのだと思う」と涙を流しながら話しました。

日本歴代3位の好タイムをマークしたことについては「いかに余力を持って30キロ地点を迎えるかを考えていた。35キロ以降、ペースの落ち込みを出さずに、自分の中でうまくレースを組み立てることができた。タイムは意識していなくて、優勝争いを常に意識していたレースだったが、すばらしい選手ばかりなのでその中で優勝できれば自然とタイムは出てくると思った」と話しました。

そのうえで「4年前に優勝したときは無観客でつらかったが、きょうはたくさんの人がつらいときに名前を呼んで応援いただいて本当に力になった。自分の中ではまだまだ世界と勝負することは厳しいと思っているが、少しずつよくなっている。必ず世界と戦う力をつけたい」と次を見据えていました。

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