2025年の世界選手権の代表選考にも関わるレスリングの全日本選手権は、19日から代々木第二体育館で始まり、大会初日の19日は、男女合わせて8つの階級が行われました。
このうち、男子グレコローマンスタイル82キロ級では、ことしの世界選手権で5位に入った高校3年生の吉田選手が、豪快な投げ技などを生かして、初戦から3試合続けて、開始から2分たたずにテクニカルスペリオリティで勝利を収めて決勝に進出しました。
決勝では、この大会で2回の優勝経験がある岡嶋勇也選手と対戦し、相手の体を回転させる技などで得点を重ねて5対0で勝ち、この大会で1ポイントも失うことなく、初優勝を果たしました。
吉田選手は、ことし5月の全日本選抜選手権でも優勝していて、同じ年に、この2つの大会を制するのは、男子高校生の選手では初めての快挙となりました。
また、女子68キロ級では、22歳の石井亜海選手が決勝に進み、持ち味のタックルから巧みに背後を取るなどして得点を重ねて10対0とし、この大会の4試合すべてで、1ポイントも失わずにテクニカルスペリオリティで勝って、2年ぶり、2回目の優勝を果たしました。
石井選手は、2023年の世界選手権で5位となり、パリオリンピックの日本選手の出場枠を獲得しましたが、その後の代表選考の試合で、パリ大会で銅メダルを獲得した尾崎野乃香選手に敗れ、出場を逃していました。
吉田 同じ年に2つの大会で優勝 “うれしい”
初優勝を果たした吉田泰造選手は「自分のいい体勢を作り続けることを意識した。強化してきたグラウンドからの技で得点できたことが勝因だと思う」と振り返りました。
そして、男子高校生の選手では初めて全日本選手権と全日本選抜選手権を同じ年に制したことについて「史上初は好きなので、うれしい」と笑顔を見せていました。
石井 すべてテクニカルスペリオリティで勝利 “自信がついた”
2年ぶりの優勝を果たした石井亜海選手は、すべての試合でテクニカルスペリオリティで勝利を収めたことについて、「うれしい。自分の実力に自信がついた。次のロサンゼルスオリンピックに出られるようにすることをこころがけて、一つ一つの試合に取り組んでいる」と振り返りました。
そのうえで「きょうのように圧倒的な実力を見せてロサンゼルス大会の内定を決めて、金メダルを取りたい」と意気込んでいました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。