コロワイドはM&Aで給食事業の規模を拡大する

外食大手のコロワイドは17日、病院や福祉施設向け給食事業を展開するソシオフードサービス(東京・港)を買収すると明らかにした。ソシオフードの親会社であるソシオークホールディングス(同)と株式譲渡契約を結んでおり、6月21日付で全株式を取得する。取得額は非公表。成長を見込む病院・介護給食事業のノウハウを取り込み、給食事業を拡大する。

17日に発表した2024年3月期決算の資料で開示した。ソシオフードサービスは年商は80億円程度で、病院や福祉施設、保育園など340カ所以上の給食を受託運営している。コロワイドはグループの食材加工などを担うコロワイドMD(横浜市)を通じてソシオフードの全株式を取得する。グループの食材調達機能や工場を活用して給食事業運営の効率性を高める。

併せて、同日までに中京エリアで給食事業を展開する日本ゼネラルフード(名古屋市)と共同企業体(JV)を設立したことも明らかにした。資本金は5000万円でコロワイドが51%を出資する。JVを通じて首都圏を中心に介護、病院給食事業などを展開する。コロワイドは給食向けに食材の調達や供給を実施するほか、外食店舗向けの物流網を活用した共同配送や外食のブランド力を生かしたメニュー開発も進める。

コロワイドは20年3月期に給食事業に参入。大学や企業などの食堂を中心に受託先を広げているほか、高齢化で堅調な伸びが期待できる病院・介護施設給食を中心に積極的なM&A(合併・買収)で規模を拡大している。3月には病院や介護給食事業を展開するニフス(埼玉県川越市)を完全子会社化した。

24年3月期の給食事業の売上高は7億円程度だったが、ソシオフードやニフスの買収などで25年3月期は140億円規模に拡大する見込みだ。30年3月期までに1000億円へ増やす目標を掲げている。今後は買収した会社のノウハウを取り込みながら受託先を広げる。

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