ヤクルト本社は20日、フィリピン南部ミンダナオ島で第2工場を稼働させたと発表した。同国の生産能力は1日あたり608万本と3割増える。ミンダナオ島は人口が2500万人を超え、経済成長が続いている。第2工場は2倍に増強する予定で、現地の需要増に応える。
同島北部に建設した第2工場で5月に乳酸菌飲料「ヤクルト」の生産を始めた。生産能力は1日あたり138万本で、276万本まで増強する計画だ。同島の最大都市である南部ダバオのほか、中部ビサヤ地方などに供給する。これまでは首都マニラがあるルソン島南部にある第1工場から船などで運んでいた。
第2工場の投資額は公開していない。第1工場の生産能力は1日470万本で、ヤクルトと「ヤクルトライト」を生産している。第2工場では当面ヤクルトのみを生産し、ヤクルトライトも追加する。
同社は海外事業に力を入れており、2024年3月期に44%だった売上高の海外比率を25年3月期には46%に高める。フィリピンには1978年に進出した。同国は海外の売上本数のうち13%を占める重要市場だ。
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