左からマルハニチロの池見賢社長、JR東日本の喜勢陽一社長、東大の藤井輝夫総長(31日、東京都港区)

マルハニチロは31日、東京・豊洲にある本社を2026年2月をめどに高輪ゲートウェイ駅(東京・港)に直結するビルに移転すると発表した。JR東日本と東京大学の産学連携協定に加わり、鉄道や商業施設のデータを活用した研究開発に参加する。

長期保存が可能で簡単に調理できる魚肉製品や、魚の鮮度を可視化する売り場の開発などに取り組む。交通系ICサービス「Suica(スイカ)」を使った人の移動や消費に関わるデータを活用し、健康的な食事を提案する取り組みも進める。

JR東と東大が地球環境との共生を目指す「プラネタリーヘルス」の理念に賛同した。同日記者会見したマルハニチロの池見賢社長は「水産物はたんぱく源として有望だが需給バランスの調整が難しく持続可能性が担保しづらい。手に取りやすい食材にしたい」と話した。

JR東と東大は2023年10月に産学連携協定を結んだ。JR東は総額5800億円を投じ、高輪ゲートウェイ駅前に高さ160メートル超の複合ビルを含む4棟の高層ビルなどを建設している。商業施設のほか、ホテルや高級住宅を25年3月以降順次開業し、完成後は年間560億円の営業収益を見込む。

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