井関農機は国内最大級の123馬力の有人監視型のロボトラクターを開発した

井関農機は人の監視のもと操縦者なしで作業する無人運転トラクターを開発したと発表した。国内最大級となる123馬力を実現し、農業の大規模化が進むなか農作業の省力化を支援する。価格は2190万円からで、北海道を中心にした大規模生産者向けに販売する。

同社の有人監視型のロボットトラクターはこれまで98馬力が最大だった。123馬力まで馬力を向上させることで、作業幅が広がったほか、作業時間も短縮した。操縦に慣れていない農家の訓練にかかる時間も短くなり、効率的な作業ができるようになるという。

トラクターの自動運転には全地球測位システム(GPS)が利用されるのが一般的だが、今回のロボットトラクターはGPSのほか、無線基地局などの2周波を利用して位置情報を補正する。機体のアンテナ内にもトラクターの傾きを補正する装置も搭載した。正確に位置情報を把握し、凸凹の多いほ場でも誤差数センチの高精度な自動運転ができる。

同社はロボットトラクターのほか燃料消費を抑えた中型トラクター用ディスクハローやシンプルな機能で低価格のコンバインなどを発売した。さらに農林水産省が検討する完全自律走行のロボットトラクターの研究も進める。

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