記者会見するフェニックスリゾートの新経営陣(18日、宮崎市の「フェニックス・シーガイア・リゾート」)

米投資ファンド傘下に移行したフェニックスリゾート(宮崎市)は18日、新経営陣が記者会見し、フォートレス・インベストメント・グループ・ジャパンの山下明男在日代表は「ファンドでは151のホテルを運営しており本業にあたる。長期保有して企業価値を高めたい」と明言した。

フェニックスリゾートの社長に就任した山本俊祐氏は同社が運営するフェニックス・シーガイア・リゾート(宮崎市)について、「個人客のほかにスポーツ合宿、国際会議、ゴルフ客など多様な客層で安定的に運営されているが、ファミリー向けのコンテンツを強化したい」と述べ、新たな客層を開拓する意向を示した。

ファミリー層の開拓に向けて、キッズスペース新設やプールのキッズ対応、レストランの拡充、温浴施設を新たに建てるなどの改装を行う。今後、設計を固めて建設会社などと協議しながら時期を詰める。その後、第2期として客室の改装に着手する。投資金額は非公表。

米フォートレスはファミリー層の開拓に向けてシーガイアの改装に着手する

従業員の待遇については、「新型コロナウイルス禍において、(同社が運営する)他のホテルで整理解雇は行わず、ボーナスも支給していた」と強調し、本人のライフスタイルに合わせて希望を聞くとした。

ホテル運営を委託している「シェラトン」などを展開する米スターウッドホテル&リゾートワールドワイドとの関係は、今後も継続する。

山下代表は「円安などで海外旅行に行けない層にリゾートホテルを提供したいというタイミングで、フェニックスリゾートが経常黒字となって、事業再生から成長に目指す段階と知った。ホテル運営は本業だと思っているので、企業価値を高められると(フェニックスの株式を保有していた)セガサミーホールディングスと交渉に入った」と明かした。

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