電子情報技術産業協会(JEITA)は18日、2023年度の薄型テレビの国内出荷台数が前年度比6.9%減の435万9千台だったと発表した。過去10年で2番目の低さとなった。新型コロナウイルス禍での巣ごもり需要の反動や物価高による買い控えが響いた。24年度も伸び悩む見通しだ。
種類別に見ると29型以下の小型テレビは前年度比10.6%減の45万台、30〜39型が6.8%減の90万8千台、40〜49型が10.8%減の119万9千台、50型以上の大型が3.1%減の180万1千台だった。出荷金額をけん引する薄型の大型テレビが振るわなかったことで、テレビを含む「映像機器」の出荷金額も9.7%減の5086億円と落ち込んだ。
JEITAは24年の日系企業の薄型テレビの生産金額は22年比約6%減の1兆404億円になると予測する。若者のテレビ離れの進行やスマートフォンでの動画視聴が増えていることに加え、テレビ購入を促すきっかけが乏しく苦戦が続く見通しだ。
24年3月単月での薄型テレビ出荷台数は前年比1.3%減の39万1千台だった。サイズ別では30〜39型が5.3%減の9万9千台、40〜49型は12.2%減の9万9千台だった。一方で、29型以下の小型は8.3%増の4万8千台、50型以上の大型は7.9%増の14万4千台だった。家電量販店の担当者は「新生活の引っ越しに合わせて買いに来る人が多かった」という。
同日、JEITAが発表したカーナビなどの「カーAVC機器」の23年度の出荷金額は前年度比22%減の4754億円だった。下期に新車販売台数が落ち込んだ影響を受けた。
オーディオ関連機器の出荷金額は前年度比1.7%減の696億円だった。高性能で単価の高いワイヤレスヘッドホンやイヤホンの売れ行きが好調だったが、前の年度を上回れなかった。
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