排出する化学物質の量を誤ってゼロと熊本県に報告していた熊本テクノロジーセンター(熊本県菊陽町)

ソニーグループ傘下の半導体製造会社、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングは8日、熊本県の工場「熊本テクノロジーセンター」で排出する化学物質の量を誤ってゼロと同県に報告していたと発表した。2023年度分を集計するなかで、21年度と22年度をゼロと記載していたことが判明した。20年度の排出量は64トンだった。

7月末までに修正して県に報告する。同社は「集計システムの更新に伴う不具合に加え、入力作業で人為的ミスがあった」と説明している。

同工場では半導体画像センサーの製造工程で使ったフッ化水素を処理し、除去しきれなかった有害成分を業者を通じて廃棄している。フッ化水素は人体に有害で、吸い込むと呼吸器障害や生命の危険につながる可能性がある。

ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングは「熊本以外の事業所も過去の提出データを精査し、万一記載漏れや誤りが確認された場合は関係当局に報告の上、速やかに修正する」とコメントした。

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