たんぱく質を多く含み健康意識の高い層に売り込む(スープリゾットの調理例)

ニチレイフーズは11日、健康をテーマにした家庭用冷凍食品の新ブランドを立ち上げたと発表した。たんぱく質を多く含む商品をそろえ、健康意識の高い20〜30代の女性などに売り込む。家庭用冷食市場は新型コロナウイルス禍以降堅調に推移していて、高付加価値の新ブランドの投入で収益拡大につなげる。

ブランド名は「everyONe meal(エブリオンミール)」で9月に発売する。スープリゾットやグラタン、おにぎりなど9品目を用意する。店頭価格は従来の家庭用冷凍食品より100〜200円ほど高くなる見込み。まず首都圏の小売店で試験的に販売し、将来的に全国での販売を目指す。

厚生労働省が定めた日本人の食事摂取基準によると、1日に摂取するたんぱく質の推奨量は、18〜64歳の男性で65グラム、成人女性で50グラムとなっているが、近年の摂取量は減少傾向にある。エブリオンミールはいずれも100グラムあたり9グラム以上のたんぱく質を含んでいて、不足分を補うことができる。

同社の電子商取引(EC)サイトで先行してチャーハンやカレー、パスタの3商品を6月に発売した。米や麺の一部を粉末にした植物性のたんぱく質で代替し、同社の同様の商品よりも糖質を40%以上抑えた。

同社の宮川浩幸常務執行役員は「新型コロナ禍以降、健康を意識して積極的に乳酸菌やたんぱく質などを摂取するような生活様式が広がった。これまでの冷凍食品とは違う価値を提供したい」と話した。

【関連記事】

  • ・冷凍食品市場、ホットに過去最高 家庭向けは9年ぶり減
  • ・ニチレイフーズ、9月から冷凍野菜など値上げ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。