バイオマスナフサは再生航空燃料(SAF)の製造工程でつくられる(ネステのオランダの工場)=同社提供

三菱商事は16日、北欧フィンランドの再生燃料大手ネステと戦略提携を結んだと発表した。三菱商事はこれまでもネステの製品を仲介してきたが、コストの高さが普及のネックとなってきた。戦略提携によって連携を深め、食品や飲料、アパレル、家電分野の日本企業への営業活動を強化する。

ネステは使用済みの食用油などを使ったバイオマスナフサを製造・販売する。プラスチックの原料に用いた場合、石油由来のナフサと比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を85%以上減らせる。

ネステのバイオマスナフサを原料とする合成繊維や樹脂は、アウトドア衣料品や玩具などで採用が始まっている。ただ、バイオナフサを使ったプラスチックの価格は「石油由来の数倍」(大手化学メーカー関係者)とされ、コストの高さが普及の課題となっている。

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