【フランクフルト=林英樹】欧州自動車工業会(ACEA)が18日発表した6月の欧州主要31カ国の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比4%増の131万台だった。5月は3%減だったが、再びプラスに転じた。ドイツなど主要国の補助金停止で需要が落ちていた電気自動車(EV)が回復した影響が大きかった。
EV販売では最大市場のドイツが18%減の4万3千台、フランスは10%減の2万9千台だった。一方、レンタカーなど法人向け販売が好調な英国は7%増の3万4千台とプラスを維持した。イタリアでは2.2倍の1万3千台、ベルギーも1.5倍の1万3千台と、政府支援を追い風にEV普及率が低い国で大きく伸びた。
ハイブリッド車(HV)は24%増の39万6千台と好調を維持した。一方、プラグインハイブリッド車(PHV)は8万6千台と14%減った。ガソリン車とディーゼル車もマイナスで、新車販売全体に占める両車種の比率は45%となった。
メーカー別では独フォルクスワーゲン(VW)が3%増の33万7千台で首位。シェアは0.1ポイント減の25.8%だった。2位の欧州ステランティスは2%減の20万5千台、続く仏ルノーは14万3千台で8%伸ばした。
日本勢では、HV販売が好調なトヨタ自動車が15%増の9万3千台で、韓国・現代自動車(販売台数10万2千台)との差を縮めた。日産自動車は11%増の2万9千台、スズキは29%増の2万1千台、マツダは10%増の1万9千台、ホンダも26%増の6千台で、いずれも前年同月を上回った。
米テスラは7%減の4万5千台にとどまった。EV需要の停滞からドイツ国内のギガファクトリーで生産調整を続けている。
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