東海道新幹線の運輸収入が好調

JR東海が30日発表した2024年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比32%増の1197億円だった。新型コロナウイルス禍からの移動需要の回復が進んだことに加え、インバウンド(訪日外国人)の利用も増えた。

売上高は10%増の4352億円だった。東海道新幹線を含む運輸収入はコロナ禍前の18年4〜6月期を上回る3442億円となった。インバウンドによる運輸収入への影響は推定270億円と18年同期比で2.2倍になった。

営業利益は23年同期比26%増の1843億円だった。新幹線の長距離乗車やグリーン車の利用が増えたことで客単価が上昇した。23年9月に実施した会員制ネット予約「エクスプレス予約」の値上げも寄与した。

グループ会社の仕入れ原価上昇などで営業費は1%増えたが、運輸業や駅店舗における流通業の収入で吸収した。動力費は電力料金の値下がりで18%減った。このほか投資有価証券売却益などで72億円の営業外収益を計上した。

25年3月期の通期見通しは従来予想を据え置き、売上高が前期比2%増の1兆7400億円、純利益は1%減の3810億円を見込む。グループ会社などの人件費増を想定する。

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