センコーの「ツナグステーション浜松」

センコーグループホールディングス傘下で物流大手のセンコーは31日、静岡県浜松市でトラック輸送の中継拠点を8月1日に開業すると発表した。東西から出発したトラックが貨物や車を交換して出発地に戻ることで日帰り運行が可能になる。運転手の残業規制が強化され、人手不足が懸念される「2024年問題」に対応する。

新東名高速道路の浜松SAスマートインターチェンジの近くに中継拠点「ツナグステーション浜松」を開いた。荷物を一時保管出来る設備や、シャワーなどを備えた運転手の休憩施設を整備し、25年2月に本格開業する。

大型トラックや荷車にあたるトレーラー約50台の駐車が可能なスペースを設けた。浜松は関東と関西の中間にあたる。トレーラーを交換したり車を乗り換えたりすることで出発地に戻れば、従来は泊まりを含み2日間拘束されていたところが日帰りできるようになる。センコーグループ以外の企業も利用可能で、ウェブサイトを通じて会員登録や予約ができる。

物流業界では4月からトラック運転手の時間外労働規制が強化されたほか、1日あたりの拘束時間や休息時間に関する基準も厳しくなった。長距離輸送において、遠方での宿泊を避け、運転手の拘束時間を減らせる中継拠点の重要性が高まっている。

センコーは26年度までに日本全国で同様の施設を新たに3つ設けることを計画している。西濃運輸は23年に大阪府茨木市に中継拠点を開設した。日本通運は中継拠点を全国に15カ所前後設ける方針を掲げる。

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