小林製薬は1日、紅麹(こうじ)原料の供給先について厚生労働省への報告漏れが合計で9社あったと発表した。7月26日にまず5社を公表し、供給状況を精査するとしていた。新たに4社漏れていたことがわかった。
消費者が1日に摂取する紅麹原料が自主回収対象の自社サプリメントと同等量以上になる製品を作っていた供給先を厚労省に報告する必要があった。供給先のメーカーが販売企業から生産を受託した分を報告していなかったほか、調査内容に一部不備があり報告漏れが発生したと説明している。
今回新たに判明した原料供給先の製品のうち、ウメケンがトータルヘルスコンサルティングから生産を受託した「紅心清」、芳香園製薬が製造販売した「ノンコレッセン プレミアム」は、有毒成分「プベルル酸」が検出された生産ロットの原料を使用した可能性があるという。
このほか酒田米菓、福山黒酢も一定量以上の紅麹原料を消費者が摂取する製品を生産していたことが新たにわかったが、問題の生産ロットの原料は使用していなかった。ウメケンと芳香園製薬は、該当ロットを使用しないものの一定量以上の紅麹原料を摂取する製品も生産していた。
いずれの商品も販売終了や自主回収で、現在は市場に流通していない。新たにわかった製品について健康被害は確認されていない。
小林製薬の生産していた紅麹原料と健康被害の関連性はいまだ調査中だが、行政への報告に受託生産は含める必要がないと独自に解釈していたことに批判が集まっている。
厚労省は同日、記者会見を開いた。調査内容の不備については、供給先からの回答が空欄など、紅麹原料の含有量の詳細がわからないときに、小林製薬が追加で確認や問い合わせをせずに報告対象から外していたと説明した。
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